やっとの思いで異世界から帰ってこれたのに現代じゃないのかよ・・
基本情報
タイトル | 著者 | イラスト | ページ数 | 発売日 | Kindle価格 |
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RE:異世界から帰ったら江戸なのである─女天狗昔物語─1巻 (カレヤマ文庫) |
左高例 | ユウナラ | 444 | 2022/8/18 | ¥500※ |
※ 単行本¥1540、Kindle Unlimited 読み放題対象 ¥0
あらすじと感想
九郎は30歳の時に漁船から転落してしまいました。
九郎が気づいた時、そこは異世界でした!!
なんやかんやありまして、異世界で出会った魔法使いの協力を得て、50年ぶりに日本へと帰ることができたのです。
日本は日本でも江戸時代ですけどね・・
「江戸時代だろうがなんだろうが生きてはいかないといけないんだけど、働くの嫌だ。。」
「異世界で若い女の姿されてしまったけど、本当はもうお爺さんでしんどいし」
「誰かに働かせて自分は楽して暮らしたいな」
「ちょうど通りかかったそば屋の男にうまく取り入って居候しようっと」
「異世界で手に入れたお札を使って空飛んだり雷落としたり魔法使えるのだけど、説明めんどくさいから江戸時代だったら天狗ですってことにすれば、怪しまれないよね」
ということで、強引にとってもまずいそば屋さんのところに九郎(女体化してしまっているので九子を名乗る)は居座ることにしたのです。
楽したいだけだったはずの自称天狗の九子ですが、とってもまずいそば屋を立て直すため、異世界から持ち帰った魔法を駆使し、日々奮闘します。
途中殺されかけたりもしながら、江戸の町で愉快な面々と出会い、最後には天狗、ただの農民、将軍直属の御庭番、妖怪絵師の4人(どういうメンバーだ!!)で6000枚の天ぷら(あれっ?そば屋じゃなかったけ..)を作り、8代将軍吉宗に献上することになります。
果たして九子は無事に天ぷらを献上することができるのでしょうか?
非常にユニークな設定でずっと笑いながら読めつつもどこか生きていくことの本質を感じさせるようなお話です。
ところで、この本読むと江戸時代に詳しくなります。
例えば、上方(大阪京都)のお酒の値段が、本作の作者の飲んでる酒が一升で八百円の紙パック焼酎なことと比較して驚異的な値段であることとかね。
余談ですが、小説投稿サイト「小説化になろう」に掲載された原作では主人公は男のままだったらしいですが、異世界から帰ってきた時に女体化の魔法をかけられ、パワーアップして生まれ変わったのがのが本作だそうです(生まれ変わった証拠にタイトルにREがついてますね)